access_time2019年10月7日
火災から共同住宅と入居者の安心を守るために
消防庁の統計によると、平成26年の建物火災は2,359件 ありました。
今回は、火災によるリスクの検証と対策についてご説明いたします。
30年以内に起こりうる自然災害や事故等の発生確率
30年以内に火災で被災する確率は1.9%と言われており低く感じるかもしれませんが、近年増加している 大雨や台風で被災する確率の約4倍となっています。(出典;地震調査研究推進本部「全国を概観した地震動予測地図」報告書2006年版)
防火管理を怠ることによるリスク
事例:平成13年 新宿区歌舞伎町 雑居ビル火災
この事件では、適正な防火管理を怠ったとして、ビルオーナーとテナント関係者6名が逮捕・有罪となり、犠牲者の遺族へ損害賠償として総額10億円以上の和解金が支払われました。
共同住宅においても、万が一火災が発生し入居者が被災したとき、消防法に基づいた点検・報告を怠っていた場合、所有者が責任を負う可能性があります。
所有物件の防火管理状況を確認(火災リスク簡易チェック表)
●放火、不審火対策(火災が起こりにくい体制)
□ ゴミは回収日の決められた時間帯に出されていない
□ 集合ポストや空部屋のポストにチラシがたまっている
□ 自転車、バイクのカゴ等に燃えやすいものが置かれている
●消防設備(初期消火がしやすい体制)
□ 住宅火災警報器が各居室に設置されていない
□ 消火器の使用期限が過ぎている
□ 資格保有者による年2回の消防点検を行っていない
●避難経路(逃げ遅れがない体制)
□ 共用廊下、階段にモノが置かれている
□ 誘導灯などの照明が消えている
ご所有物件を点検していただき、上記内容に該当する項目がありましたら、今すぐ改善しましょう!
火災保険の設定が『新価』か『時価』か確認。
火災保険の契約内容が『時価』になっている場合、建替えや補償に必要な資金すべてを補うことは出来ません。
また、平成27年10月以降は10年超の長期契約は不可となり、更に保険料が値上げされる可能性が高くなると言われています。
消防法第17条により、消防設備の点検・報告を怠ると30万円以下の罰金、または拘留となります。
また建物が築15年以上経過すると、自動火災警報器などの設備が劣化し、正常に起動しなくなる恐れがあるため、点検とリニューアル工事を必ず実施しましょう。入居者の目線で、安心・安全な住まいを提供することが入居率の向上にもつながると思われます。
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