access_time2019年10月7日
賃貸住宅の建築後15年に起こる現象~賃貸経営のデッドクロスとは~
賃貸住宅を所有することは、相続税対策のみならず所得税対策に有効であると言われています。
これは減価償却できる資産を持ち、融資を受けていれば、金利分を経費として計上できるためです。
ただし、築年数が経過するごとに経費は少なくなり、手残り収入が減ります。
今回は、おおむね建築後15年に起こる「賃貸経営のデッドクロス」についてご説明致します。
賃貸住宅の主な経費~減価償却と借入金利について
●減価償却とは
建築費を法定耐用年数で分割し、毎年経費として計上する仕組みです。
償却方法は建築費の7割が本体工事となり定額法で下記耐用年数で分割します。
鉄筋コンクリート造47年
重量鉄骨造34年
木造22年
また、建築費の約3割は設備工事となり定額法もしくは定率法で15年で償却します。
●借入利息の経費について
一般的に賃貸住宅を建てる方は、毎月の返済額が変わらない元利均等返済方式を選んでおり、経費となる利息は経過年数に応じて減少していきます。
「デットクロス」とは
建築後15年を経過すると↓
① 経費となる減価償却が少なくなる
② 元利均等返済の場合返済額は変わらず、経費とならない元金の割合が増える
収入は変わらずに①と②の金額が逆転し、所得税が増え、手取り収入(キャッシュフロー)が減る現象を「デッドクロス」と呼びます。
デッドクロスを回避するには
①計画的な修繕工事の実施
②繰り上げ返済を行う
③新たに物件を建築もしくは購入し償却資産を増やす
④ローンの借り換えで返済計画を伸ばす
⑤売却する
上記の中で最も一般的な方法は計画的な修繕工事の実施です。経費を増やすだけではなく、家賃の下落の予防につながります。
修繕工事をするうえでのポイント
1.長期修繕計画を立てて実行(建物、設備の寿命、経費を考慮)
2.修繕費を積み立てておく(生命保険などを活用)
3.ローンやリースを活用し修繕工事を行う
これからの確定申告の内容を踏まえ、修繕計画を立て実行する事をおすすめ致します。
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